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美野島地区に暮らす高齢者の方の様々な「生き方」を聞くライフヒストリーインタビューを実施

スクールライフ

 

福祉心理学科の学生が高齢者の方との対話を通じて学びを深める

福祉心理学科1年生が「美野島地区に暮らす高齢者の方の様々な『生き方』を聞く ライフヒストリーインタビュー」を実施しました。本活動は、ソーシャルワーク演習(社会専門)の授業の一環として行われ、学生たちは高齢者の方の思いや人生にじっくりと耳を傾けることで、コミュニケーションの大切さを学びました。

 


 

高齢者の方との対話を通じた学び

今回インタビューの対象となったのは、美野島地区の高齢者の方のサロン「さつき会」のメンバー6名。月1回、健康体操や勉強会を行う同会には、普段から20名ほどの高齢者の方が参加しています。11月にも学生たちがレクリエーションを企画し、交流を深める機会を設けていましたが、今回はさらに一歩踏み込み、個々の人生に寄り添う対話の時間を持ちました。

事前準備として、学生たちはインタビューの際の配慮事項や会話の盛り上げ方を学び、高齢者疑似体験セットを活用して相手の視点に立つ練習を行いました。また、お茶菓子や飲み物を用意し、リラックスした雰囲気を作る工夫も凝らしました。

当日は、学生3名に対して高齢者の方1名のグループを編成し、約1時間にわたり対話を実施。出身地が同じだったことをきっかけに盛り上がるグループがあったり、若い頃の経験談のスケールに驚かされたり、戦争体験について真剣に聞き入る場面もありました。あっという間に時間が過ぎるほど、濃密で意義のある対話が交わされました。

 


 

学生たちの気づきと今後の展望

後日、学内で振り返り授業を実施し、グループワークを通じてインタビューの内容を共有しました。

学生たちからは、「会話を続ける難しさを実感した」「開かれた質問・閉じられた質問を意識することで、対話の深さが変わることを学んだ」「共通の話題を見つけるには、時代背景やニュースを知ることも重要」といった声が上がりました。人とのコミュニケーションにおいて、「自分の知識の引き出しを増やし、相手の背景を理解することの大切さ」を実感する機会となりました。

また、高齢者の方との対話を通じて、「過去の生き方や家族関係、職業、時代背景を知ることで、その人自身を理解できる」「その人がこれからどのような生活を送りたいのかを聞くことで、相手の人生に寄り添うことができる」といった学びを得ました。

 

加えて、自由な語りの中から「ニーズ」を見出す重要性も浮かび上がりました。

例えば、

 ●「したいけどできないこと」(例:避難所に行きたくない → ペットと一緒にいたい、家族全員で行きたい)

●「こうしてほしい」「こうしてほしくない」という思い

これらの「デマンド(要求)」の奥にある潜在的なニーズを汲み取ることの重要性を学びました。

「紙面の情報だけで『わかったつもり』にならず、直接触れてみることで初めて理解できることが多い」という気づきもあり、ソーシャルワーカーを目指す学生にとって、今回の活動はまさに「学びの一歩」となりました。

 

今後も、地域の方々との交流を通じて、相手の思いを深く理解し、寄り添う力を養う機会を増やしていきたいと考えています。

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