2025年度に新設された「AI&診療情報管理士科」では、ユニークな授業が続々と展開されています。
今回は、新科目「課題解決思考」の第1回目の授業の様子をお届けします。
今回の授業テーマは「見えていることがすべてじゃない?」。
学生たちはチームに分かれ、写真の通りにブロックカーを組み立てるというワークショップに取り組みました。
この課題のポイントは、各チームに配布されたお手本となるブロックカーの写真が、それぞれ異なる角度から撮影された1枚のみであるという点です。
つまり、1チームの情報だけでは全体の形状を正確に把握することが難しく、必然的に他者との協力が必要となるようにデザインされています。
授業は以下のステップで進行しました。
- 言葉だけで伝える
最初はチームの「説明係」の学生だけが、自分たちのチームに配られた限られた角度からの写真を見て、他のメンバーに言葉だけで形や色、組み合わせを伝えます。
メンバーは、見えない部分を想像しながら、口頭での説明を頼りにブロックカーを完成させようと試行錯誤しました。 - チーム全員で情報を共有
次に、チーム全員が自チームの写真を共有。
視覚情報が加わることで、言葉だけでは伝わらなかった細部や全体のバランスが明確になり、組み立ての精度が上がっていきます。
しかし、この段階でもまだ全体像の把握は困難です。 - 他チームの視点も取り入れる
最後は、他のチームのメンバーも合流し、それぞれが持つ異なる角度からの写真情報や気づきを共有しながら総仕上げを行います。
多様な情報と意見が組み合わさることで、初めてブロックカーの全体像が明らかになり、より完成形に近づいていきました。
チームで協力し、それぞれが持つ情報を共有しながらブロックカーの完成を目指す学生たち。
このワークショップを通して、学生たちは以下のようなリアルな気づきを得たようです。
- 「自分たちが見ている情報(写真)が全てではないと痛感しました。視点を変える、つまり他のチームの情報と合わせることで、得られる情報量が格段に増えることを実感しました。」
- 「仲間とのコミュニケーションの中で、一人では気づけなかったポイントや、自分たちの写真だけでは分からなかった部分が見えてきました。」
- 「課題を解決するためには、多角的な視点がいかに重要かを体験できました。それぞれの情報がパズルのピースのように組み合わさっていくのが面白かったです。」
このように、各チームが持つ情報が自然と限定され、個々の視野だけでは全体像の把握が難しいという状況は、学生たちが自然とコミュニケーションを取り、他者の視点を受け入れ、情報を統合する重要性を体験的に学ぶ良い機会となりました。
(ちなみに、事前にこのワークショップを試した教員チームは、学生たち以上に苦戦したとの裏話も…!)
「AI&診療情報管理士科」では、このような体験型の授業を通して、複雑な課題の本質を見抜く力と、チームで協力して解決策を生み出す力をじっくりと養成していきます。
本校では、オープンキャンパスを随時開催しております。
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